みなさん、暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は合同会社から株式会社への組織変更についてお話していきたいと思います。
今回お話しする内容は下記のとおりです。
・組織変更とは?
・株式会社にするメリット・デメリットは?
・手続きの流れ、期間、費用は?
組織変更とは?
会社を設立された方はご存じかと思いますが、会社を設立する場合、
合同会社と株式会社のどちらかで設立される方がほとんどかと思います。
一昔前は合同会社は知名度が低く、対外的な信用から敬遠される方も多くいらっしゃいましたが、
最近では海外の有名企業の日本法人が合同会社というケースも多く、
以前より信用度が増したことにより、設立費用が安くて済む、合同会社で設立される方が増えています。
ただ、会社が大きくなって、売り上げが伸びてきた場合、株式会社に変更したい!というケースがあります。
株式会社にするメリットは何があるのでしょうか?
株式会社にするメリット・デメリットは?
メリット
・出資を募りやすくなる
会社の規模が大きくなってきた時に、外部の方に出資してもらおうとする場合、
合同会社の場合は、出資すると自動的に社員(従業員ではありません)となり、
会社の重要な事項を決定する際の決定権が生じます。
株式会社でも出資すると株主となり、原則株主総会の議決権を獲得するため、
一見同じように感じるかもしれませんが、株主の場合は、持ち株数に応じて議決権があるのに対し、
合同会社では社員1人につき1議決権なので、発言権が大きくなります。
また、多くの合同会社は重要な事項、たとえば定款を変更する際などは、
社員全員の同意が必要になるため、会社の意思決定に重大な影響を及ぼします。
そのため、気軽に出資を募り、資本金を増やすことがしづらいため、
株式の無議決権化などのカスタマイズが可能な、株式会社にされることが多いです。
・対外的な信用度、知名度が高い
合同会社が広く浸透してきたとはいえ、依然株式会社よりは信用度、知名度が劣る部分があります。
合同会社は聞いたことがなくても、株式会社を聞いたことがない方はいないと思いますので、
そういった面から株式会社にされる方もいます。
デメリット
・役員の任期があるため重任登記の必要がある
合同会社の場合、役員である業務執行社員には任期がないため、役員に変更がない場合は、
特に手続きは不要ですが、株式会社の場合、役員である取締役等には任期があるため、
数年ごとに任期の更新のために重任登記が必要になります。
重任登記についてはこちらで詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
スタッフブログ/役員任期と重任登記
・決算公告の義務がある
合同会社の場合、決算時に官報等に公告する義務はありませんが、
株式会社の場合毎年の決算時に公告が必要になります。
手続きの流れ、期間、費用は?
合同会社から株式会社へ変更する場合、会社の組織が完全に変わってしまうため、
会社の債権者に向けて、組織変更する旨の公告を官報に掲載する必要があります。
なお、詳しい費用や完了までの期間、費用については、こちらをご覧ください。
合同会社から株式会社への組織変更登記
弊所では多数のお客様より、組織変更のご依頼をいただいており、経験も豊富です。
ぜひ株式会社への変更をご検討されている方は、弊所へご相談ください。