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買戻期間満了による買戻特約の抹消登記~不動産登記法第69条の2の規定による抹消~

>>買戻特約とは

 不動産の売買契約と同時にされるもので、売主は、買主に売買代金と契約費用を返還して、売買契約を解除できる という内容の特約です。多くは公団・公社の分譲地に、近年は大型新築マンションで複数の不動産会社が共有で特約登記されているものも見るようになりました。

買戻しの期間は最長10年で、期間も登記されています。

ただし、期間が満了したとしても、売主から連絡が来ることはあまりないようで、期間が経過した買戻特約の登記が残ったままの登記簿が多くあります。

相続、売買等の際に、この残ってしまった買戻特約抹消も依頼いただくことがあります。

売主の連絡先を調べる → 抹消書類を発行してもらう

これが時間が経過して相手法人の組織が変わっていたり、買戻権者の登記済証・登記識別情報や印鑑証明書といった重要書類も必要なため、手続きに結構な時間と手間がかかることもありました。効力発生日の計算も一苦労でした(期間満了日ではなく、翌日を記載!)

>>令和5年4月1日 不動産登記法第69条の2の規定による 単独抹消が可能に

 法務局の取り扱い変更により、買戻し特約がされた売買の日から10年が経過している場合は、登記権利者である所有者が、単独で抹消登記できるようになりました。

登記原因は「不動産登記法第69条の2の規定による抹消」で、登記原因証明情報の提供不要、効力発生日付の記載も不要。司法書士代理であれば、委任状のみで抹消できるようになりました。

時代に即したうれしい法改正と思います

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